コンドロイチン・グルコサミン

   

投稿日:2023年8月29日/更新日:2024年3月22日


コンドロイチン・グルコサミンという成分をご存知でしょうか。

 

これらはどちらも軟骨に多く存在する成分であり、組織の柔軟性を保ち、保水性を維持するなど、関節の機能維持に重要な役割を果たしています。

 

健康効果としては関節痛や骨粗しょう症の改善に役立つほか、アンチエイジングへの効果も期待できるなど、多くの効果が確認されている成分です。

 

どちらも食事から摂取できますが、より効率的に摂取するにはサプリメントの服用がおすすめです。

 

本記事では、コンドロイチン・グルコサミンの健康効果や安全性、摂取方法について解説していきます。

 

コンドロイチン・グルコサミンについて知りたい方には役に立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

コンドロイチン・グルコサミンとは?

コンドロイチン・グルコサミンは、軟骨を構成している成分です。それぞれ軟骨の柔軟性・保水性を保つうえで欠かせない成分であり、関節の機能維持に重要な役割を果たしています。

 

コンドロイチン・グルコサミンはともに体内で自然生成される成分ですが、その生成量は年齢とともに減少し、50代では約20%にまで低下するといわれています。

 

そのため、年齢を重ねると軟骨が擦り減りやすく、骨同士が接触して痛みや腫れなどが生じるケースも少なくありません。これが、いわゆる「変形性関節症」と呼ばれる症状です。

 

また、コンドロイチン・グルコサミンは皮膚や目の角膜などにも存在しており、それぞれの部位で欠かせない成分となっています。

 

コンドロイチンとグルコサミンの違い

 

コンドロイチンとグルコサミンはどちらも軟骨の構成成分なので、一見するとほとんど同じ成分に思われがちですが、2つの成分にはいくつか異なる点があります。

 

コンドロイチングルコサミン
  • ムコ多糖に分類される成分
  • 軟骨の主成分「プロテオグリカン」を構成する成分の1つ
  • 粘性のある物質で、納豆や山芋などのネバネバした食品に含まれている
  • アミノ糖に分類される成分
  • 軟骨の主成分「プロテオグリカン」の形成に必要な原料の1つ
  • キチンの構成成分としても知られており、納豆や山芋などのほか、カニやエビなどの甲殻類の殻にも含まれている

 

上記のように、2つの成分は含有している食品や細かい分類などが異なります。

 

コンドロイチン・グルコサミンの5つの健康効果

コンドロイチン・グルコサミンのおもな健康効果は以下の5つです。

 

  • 関節痛の改善
  • 生活習慣病対策
  • 骨粗しょう症の予防・改善
  • 美容・アンチエイジング効果
  • 目の健康をサポートする

 

コンドロイチン・グルコサミンには、関節症から美容・アンチエイジング、目の健康に至るまで、さまざまな健康効果が確認されています。そのため、最近では幅広い分野で注目されており、需要も高まっているのが現状です。

 

以下で、それぞれの健康効果について詳しく解説しますので、ぜひご確認してください。

 

関節痛の改善

コンドロイチン・グルコサミンの効果の中でもっとも代表的なものが、関節痛の改善効果です。

 

コンドロイチンとグルコサミンには、それぞれ柔軟性・保水性を軟骨に与える作用があり、擦り減った軟骨を修復させる効果があります。

 

年齢を重ねると軟骨が擦り減りやすくなるため、次第に骨同士が接触しだし、関節痛が生じるケースもあります。そのため、加齢に伴う関節痛の症状にお悩みの方は、コンドロイチン・グルコサミンを摂取するとよいでしょう。

 

生活習慣病対策

コンドロイチン・グルコサミンの摂取は、生活習慣病を対策するうえでも効果的です。

 

コンドロイチンには血中のコレステロールや過酸化脂質を除去する作用があり、動脈硬化や高血圧を予防する効果が報告されています。また、内臓脂肪の蓄積を抑制したり、高脂血症を改善したりするなどの効果もあるため、肥満の予防も可能です。

 

一方、グルコサミンについては、血中の血小板凝集を抑制する作用が確認されており、血栓症の予防・改善にも効果があるといわれています。血栓症は大きな疾患につながるケースもあるため、それを予防・改善できるのは健康を維持するうえで非常に有益といえるでしょう。

 

骨粗しょう症の予防・改善

コンドロイチンとグルコサミンには、それぞれ骨粗しょう症の予防・改善効果も確認されています。

 

骨粗しょう症は骨に蓄えられているカルシウムが溶出し、骨密度が下がることで発症します。血中のカルシウムが不足していると、骨からカルシウムが溶出しやすくなるため、骨粗しょう症を発症してしまうケースも少なくありません。

 

コンドロイチンはカルシウム代謝に関与しており、骨中カルシウム含量を上げ、骨密度を高める作用が確認されています。そのため、コンドロイチンの継続的な摂取は、骨粗しょう症を予防・改善するうえで非常に効果的です。

 

また、グルコサミンに関しても軟骨を柔軟に保つ作用により、骨の負担を減らせるため、間接的に骨粗しょう症の予防・改善に効果的といわれています。

 

美容・アンチエイジング効果

コンドロイチン・グルコサミンは、それぞれ美容・アンチエイジング効果がある成分としても有名です。

 

コンドロイチンには高い保水力があり、皮膚の保水性を上げる作用が確認されています。そのため、摂取すると肌にハリやツヤ、弾力が出やすくなり、美肌・アンチエイジング効果に期待できます。

 

グルコサミンに関しては、それ自体に大きな保水力はないものの、摂取すると一部がN-アセチルグルコサミンに変換され、ヒアルロン酸の原料となるのが特徴です。

 

ヒアルロン酸は高い保水力を有しており、皮膚に潤いを与えるため、グルコサミンの摂取によってヒアルロン酸を介した美肌効果に期待できます。

 

目の健康をサポートする

コンドロイチン・グルコサミンは、それぞれ目の健康を維持するうえでも効果的です。

 

コンドロイチンは涙に近い成分としても知られており、高い保水力によって目の角膜を保護し、涙の蒸発を防ぐ働きがあります。そのため、最近ではドライアイ対策の目薬に配合されるケースも少なくありません。

 

グルコサミンに関しては、摂取すると一部がヒアルロン酸の原料になるため、ヒアルロン酸を介して硝子体の機能を保つ作用が示唆されています。

 

硝子体は眼球を丸く保つほか、入射光を屈折させる働きがあるなど、目の機能を維持するうえで欠かせない組織です。したがって、グルコサミンにも目の健康を維持する効果が期待されています。

 

コンドロイチン・グルコサミンの安全性

 

現在のところ、コンドロイチン・グルコサミンに重篤な副作用は確認されていません。どちらも体内で自然生成される成分であり、十分な安全性が確認されています。

 

ただし、これらの成分は抗凝固剤「ワーファリン」と併用すると相互作用をもたらす可能性もあるため、同時に服用する際は注意が必要です。

 

また、高容量を摂取した場合には以下のような症状が生じる場合があるため、過剰摂取は避けてください。

 

  • 胃部の不快感
  • 胸焼け
  • 眠気
  • 頭痛

 

なお、グルコサミンに関しては糖尿病などの血糖値異常のある人の場合、糖代謝に影響を及ぼす可能性もあるので、主治医と相談したうえで摂取するようにしましょう。

 

コンドロイチン・グルコサミンの摂取方法

 

コンドロイチン・グルコサミンは、以下のような方法で摂取できます。

 

  • 食事から摂取する
  • サプリメントを服用する

 

コンドロイチン・グルコサミンには、とくに明確な摂取量は定められていません。しかし、グルコサミンの過剰摂取により、胸焼け、頭痛などが起きる可能性もあるため、1日あたり1500mgが摂取目安量とされています。

 

なお、これらの成分には痛み止めのような即効性はないため、摂取量を守りながら毎日欠かさず摂取しましょう。

 

食事から摂取する

コンドロイチン・グルコサミンはいくつかの食品に含まれているため、食事からでも摂取できます。

 

コンドロイチンについては、納豆や山芋、おくらなどに多く含まれており、中でもネバネバ部分に豊富なのが特徴です。

 

グルコサミンについては、甲殻類の殻に含まれる成分でもあることから、山芋やおくらなどのほか、干しエビなどにも多く含まれています。えびなどの甲殻類から摂取する場合は、殻ごと食べるのがおすすめです。

 

しかし、これらの食品を毎日継続して食べるのは簡単ではないため、最近ではサプリメントで摂取する人も増えています。

 

サプリメントを服用する

コンドロイチン・グルコサミンは、サプリメントからの摂取がおすすめです。最近では、コンドロイチン・グルコサミン配合のサプリメントが多く販売されており、主流の摂取方法といえます。

 

サプリメントは効率的に成分を摂取でき、服用時の負担も軽いため、手軽に必要量のコンドロイチン・グルコサミンを摂取できるのが特徴です。

 

ただし、グルコサミンについてはあまりに過剰摂取してしまうと、先ほど説明したような胃部の不快感、胸焼けなどが生じる可能性もあるため、しっかりと摂取量に注意しましょう。

 

健康食品・サプリメントのOEMは「Held(ヘルト)」にお任せください

 

コンドロイチン・グルコサミンは、どちらも軟骨に多く含まれており、関節症から美容、目の健康に至るまで、さまざまな健康効果が確認されている成分です。

 

毎日食事からでも摂取できますが、最近ではその手軽さと効率のよさからサプリメントでの摂取が人気を集めています。

 

Held(ヘルト)では、最新ニーズやトレンド、お客様のご要望に合わせ、さまざまな機能性原料を用いたOEM・ODMサービスを展開しています。

 

商品開発をお任せいただける場合には、企画から製造、販売まで、一貫したトータルサポートも可能です。

 

コンドロイチン・グルコサミンを配合した製品についても対応可能ですので、これらの成分を配合した独自製品の販売を検討している場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

《記事監修:千葉 大成 管理栄養士・博士(生物環境調節学)》

 
管理栄養士、博士(生物環境調節学) 千葉 大成

■監修

管理栄養士、博士(生物環境調節学)、専門は栄養生理学 千葉 大成

■人々の健康のために

 東京農業大学大学院博士課程修了後、国立健康栄養研究所、大学研究機関で、食と健康に関わる研究活動および教育活動に18年携わってきました。研究活動としては、機能性食品素材に着目した骨粗鬆症予防に関する研究を主に行ってきました。一方で、教育活動の傍ら、地域貢献セミナーや社会人教育にも携わってきました。
 そういった研究・教育活動から疾病をいかに予防するかを考えるようになりました。つまり、薬剤で“病気にフタ”をすることで病気を抑えることよりも生活習慣(食事、運動、サプリメント)で“病因を流す”ことによって疾病を予防していくことを積極的に働きかけていきたいと考えるようになりました。

■略 歴

2000年東京農業大学農学研究科博士後期課程修了後、2018年まで大学教育研究機関で主にフラボノイドによる骨代謝調節に関する研究に従事した。