コラム

Column

投稿日:2024年2月13日/更新日:2024年2月14日


【海藻による健康効果①】糖尿病を予防する食べ方と海藻由来成分
海藻による健康効果

2021年の国際糖尿病連合の報告によると、世界の糖尿病有病者数は約5億人を超えており、成人人口の約10%に相当し、有効な対策を施さないと2045年に8億人近くに増加すると予測しています(IDF Organization: IDF Diabetes Atlas, 10th edition. Belgium; 2021)。

 

一方、日本では2019年で20歳以上のうち推計で糖尿病の疑いのある人は1196万人、可能性が否定できない人は1055万人いることが報告(厚生労働省, 令和元年国民健康・栄養調査結果の概要 2020)され、併せて2251万人もの糖尿病リスク者がいると推定されています。2型糖尿病の予防は運動習慣と食事が重要で、食後の急激な血糖値の上昇を制御する必要があります。

 

急激な血糖値の上昇を抑制するには?

 

健康診断

 

 食後血糖値の急激な上昇の抑制には、食品の食べる順番が重要であることが明らかになってきています。炭水化物主体の主食を摂取する前に、食物繊維を多く含む野菜を先に摂取することで糖尿病患者のHbA1c(ヘモグロビンに糖がどの程度結合しているか示す値)が改善したという報告(Saeko I et al., J Clin Biochem Nutr (2014) 54: 7-11)があります。

 

さらに、海藻の摂取やたんぱく質(肉や魚など)を先に摂取することも血糖値上昇を抑制する効果があることが報告されています(Alpana P. et al., Diabetes Care (2015) 38: 98-99, Kimiko N. et al., J Nutr Sci Vitaminol (2018) 64: 316-320)。

 

機能性成分が多く含まれる海藻・藻類

 
わかめ
 

私たちが食品を摂取して消化管に入ると、小腸からGLP-1というインスリン分泌を介した血糖降下作用に関与した消化管ホルモンが分泌されます。また、GLP-1はインレクチンと呼ばれ、血糖値を一定に保つために重要な役割を果たします。

 

血糖値が上がると膵臓に働きかけて、インスリンの分泌を促し、それによって、満腹感を感じさせる作用があるため、食欲を抑えると考えられています。最近では「痩せホルモン」とも呼ばれており、新しいダイエット法として注目されています。

水溶性食物繊維であるメカブやコンブなどの海藻類にはアルギン酸(胃腸における滞留時間延長作用)やフコイダン(コレステロール低下作用、血圧低下作用、抗ウイルス作用など)が多く含まれ、食後血糖値の上昇抑制に効果が期待できます (Keiko Y. et al., Plant Foods Hum Nutr. (2019) 74: 461-467, Brownlee AA. et al., Crit Rev Food Sci Nutr. (2005) 45: 497-510)。

 

また、メカブには血糖上昇抑制効果だけなく、前述した血漿中のGLP-1分泌促進作用も確認されています。したがって、メカブ摂取は糖尿病の予防に重要な食材と思われるのでさらなる研究が望まれます。

 

まとめ

海藻には、ミネラルや食物繊維などのさまざまな栄養成分が含まれ、今回注目した血糖値上昇抑制に関与するだけでなく、様々な健康効果の報告があります。中でも最近、海外でも注目され始めている「フコイダン」や「ツルアラメ」に関する健康効果について、紹介したいと思います。本内容を含め、上手に食卓に海藻類を摂取するきっかけになればと思っています。
 

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