Column
投稿日:2021年3月7日/更新日:2022年6月26日
「自社の特色を感じさせるオリジナルの健康食品を作りたい」
と考えていても、会社に健康食品を開発するための工場や生産能力が備わっていなければ商品を生み出せません。
健康食品を主軸とした事業を新たに立ち上げようにも、工場の確保や設備の準備など初期投資から維持費といった負担によって、健康食品の開発を諦めてしまうことも珍しくないでしょう。
そこで、「健康食品の開発に興味があるけれど自社ではどうにもならない」とお悩みの企業におすすめしたいのが、OEMによるアウトソーシングでの開発です。
他社の協力を得て商品の企画、開発、販売を進めるOEMならば、たとえ自社で健康食品の開発に関わる人員や設備の確保、技術面で難しい場合でも、安心して開発の工程を委託することができます。
OEMは、自社の苦手分野を他社の力で補うことができ、開発で求められるコストを大きく抑えることができるという特徴を持っているため、大手企業ほどの資本力が無くてもOEMを使えば商品開発が実現できるのです。
今回は、健康食品の企画や開発でOEMがどう役立つのかをお伝えしていきましょう。
目次
“OEM”と当たり前のようにお話していますが、「そもそもOEMの存在を知らなかった」という方もいらっしゃるでしょうし、まずはこのサービスについて解説します。
OEMとは、「オリジナル・エクイップメント・マニュファクチャリング」。
つまり、商品の開発を自社の代わりに行ってくれる企業を指す言葉で、企業法人だけでなく個人でもOEMを活用して事業を展開される方は多数いらっしゃいます。
健康食品、携帯電話含む通信機器、自動車、アパレル、医薬品・医薬部外品など、さまざまな分野でOEMによる開発が行われているのです。
小さな企業や工場が無い企業でも安心
本来、自社製品の開発を進めるときは企業が保有する工場、あるいは提携している工場にて生産を行います。
世間的認知度が高く潤沢な資本力を持つ大手企業ならまだしも、中小企業、ベンチャー・スタートアップでは、独自に製品を生み出すための場所や作業にあたる人員の確保、高性能な設備をがすべて滞りなく準備することは、非常に難しいです。
健康食品などを生産する際には、材料(資材・原料)の調達をしなければならないうえに、商品の品質を損なわないように開発現場を管理する必要があります。
しかし、工場・設備への投資、人件費、光熱費などで多大なコストを消費してしまえば、コア業務にコストを分散させることができなくなる恐れがあります。
たった1種類の健康食品を作り出すためでも、こうした道のりは避けて通れません。
自社工場が無い企業や、健康食品の開発に大きなコストを割けない企業からすると、“自社で出来ない生産活動を代行してくれる”OEMは非常に重要なサービスといえます。
OEMを利用したことの無い企業からすれば、健康食品を開発するときに他社の協力を経て生産した場合、「ブランド名はどうなるのか」と疑問に思うかもしれません。
しかし、OEMの契約ありきで生産した商品でも、完成品の管理・所有に関する権利は委託者であるブランド企業が持つことになります。
健康食品を生産するOEMメーカーは、あくまで商品の製造面に関与する存在であり、企画内容や商品の詳細な仕様はブランド企業に決定権があります。
OEMメーカーに健康食品の開発を委託した場合、ブランド企業は、商品の仕様書から必要になる原料・資材をOEMメーカーに提供します。
プロジェクト次第では、健康食品の開発を委託したブランド企業がOEMメーカーに対して、技術的指導を行うケースもあり、意思の疎通がハッキリしている状態なら委託者のイメージ通りの品質に仕上がります。
健康食品や自動車といった多種多様なジャンルで利用されているOEMは、商品の開発を他社に委託し、受託先であるメーカーが商品を生産するだけではありません。
確かに一般的な認識だと、製造面のみに特化したサービスだと思われるOEMですが、反対に、メーカー側が商品を独自開発(または半完成)した後に案をブランド企業に持ち掛ける場合もあります。
通常は、委託者側であるブランド企業が初めの段階で商品の企画を行い、そこから受託生産をするメーカーに開発業務を委託するものです。
しかし、製造力・技術力以外に企画力も優れたメーカーなら、「こういった商品案がありますが、そちらのブランド名で開発と販売を行ってみませんか?」と提案する場合もあるのです。
健康食品、通信機器、自動車など、普通の下請け構造でブランド企業に対してメーカーが新商品の企画や提案をする場面はあまり見かけませんが、OEMだと商品の仕様や原料を一部修正し、別注という形で開発を了承するケースも存在します。
この方法なら、委託者のブランド企業も商品開発の手間を省くことができ、委託者が企画段階で浮かばなかった商品の魅力を再発見するきっかけにもつながります。
OEMメーカーの中には、自社工場を持たない「ファブレスメーカー」と呼ばれる企業も存在します。
先ほどからお話ししているOEMメーカーは、ブランド企業が商品製造を委託して工場が製造を担当してくれるものですが、ファブレスメーカーの場合は直接的な製造を行わず、外部の協力工場に製造を委託する形態を取っているのです。
OEMにおけるファブレスメーカーの役割は、健康食品をはじめとする商品開発の企画や設計業務、完成品の販売支援、マーケティング業務、そして製造に適した工場の選定になります。
委託者のブランド企業でも、企画力やマーケティング力が乏しいところもあり、せっかく高品質な健康食品を生産できても、販売のプロモーションが上手くいかない可能性もあります。
企画やマーケティングのノウハウが豊富なファブレスメーカーをOEMで利用すれば、委託者側の要望に柔軟に対応してくれるうえに、見栄えの良い商品デザインの提案、成分の有効性の分析、販路の開拓といった幅広い支援を受けることができます。
そして、ファブレスメーカーは原料メーカーから製造メーカーまで、数多くの企業とつながりがあり、ブランド企業のニーズに合わせた工場の選定がしやすく、健康食品だけでなく幅広い分野の商品の開発に対応できます。
健康食品は、「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」「いわゆる健康食品」の4つに分かれます。
OEMでメーカーに健康食品の開発を委託するにしても、OEMメーカー毎で“作れるもの・作れないもの”が分かれるため、まずは健康食品の種類を把握してからOEMメーカーを選定しましょう。
こちらは「栄養改善法」で法制化された健康食品を指すものであり、健康食品としての安全性・有効性を国が審査して消費者庁の認可を受けた商品になります。
トクホの商品によって得られる効果に違いはあるものの、血圧や体脂肪に関係する健康効果をサポートしてくれる商品が印象的です。
トクホと栄養機能食品と同様に、商品の機能性をパッケージに表示できる健康食品ですが、上記2つよりも表示される情報が分かりやすく工夫されているのが特徴的です。
「お腹の調子を整える」など商品を買う際に効果を誤認しないよう、科学的根拠にもとづきつつ、適正な情報を提供してくれます。
健康的に活動するために必要とされる栄養素を補給するために利用する食品です。
ビタミンやミネラルといった、普段の食生活で不足しがちな栄養素を簡単に摂ることができる健康食品で、特定の栄養成分の含有量によって機能表示が認められます。
「健康食品」と呼ばれるものについては、法律上の定義は無く、広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの全般を指しています。
自社工場を稼働させて時間や手間をかけて健康食品を生み出すとなると、大量生産で多大なコストがかかりますが、OEMメーカーを利用すれば小ロットで開発できます。
委託者の希望・要望を聞き商品の個数を調整してくれるため、品質テストの目的で製造するときや、さまざまな品種の健康食品を製造するときに役立ちます。
小ロットで健康食品を開発すれば、開発のたびに発生するコストを削減しやすくなる上に、何度も試作ができるのでブランド企業としても満足度の高い品質に仕上げることができるます。
さらに、大量に製造した後に実際の商品が売れなかった場合、数えきれないほどの在庫を抱え込んでしまう事態につながります。
OEMで小ロットの健康食品を開発すれば、そもそもの生産量が少ないので大量の在庫に悩まされる心配がなくなるでしょう。
OEMを利用して健康食品を開発したい方は、ぜひ【株式会社Held(ヘルト)】にご相談ください。
当社は自社工場を持たないファブレスメーカーでありながら、これまでに蓄積した様々なメーカーとの強いコネクションを持っており、コストを抑えつつ高品質な商品を製造可能です。
健康食品・化粧品事業を軸としながらも、商品開発における企画、原料や工場の選定、表示内容作成のリーガルチェック、販路の開拓や海外への輸出サポートなど、多岐にわたる分野でお客さまの事業を支援します。
また、健康食品の開発では独自のネットワークを活かして多種多様な原料・素材をスピーディーに調達でき、お客さまの抱えるニーズに合わせてオリジナル原料の開発も可能です。
提携中の工場は全国50ヶ所以上存在し、厳格な基準をクリアした工場を選定したうえで健康食品を開発します。
商品の製造数も小ロットから大ロットまで承り、お客様のご要望を尊重した、仕様の設計やコンセプトの検討も行っていきます。
OEMの利用で不安な点があれば、お気軽に【株式会社Held(ヘルト)】へご連絡ください。
健康食品の開発でOEMを利用すれば、自社工場で製造を進めるよりも、低コストかつ「品質の良い商品」を生み出しやすくなります。
今回の解説にもある通りOEMでは、製造に特化したメーカー、製造を外部に委託して企画やマーケティングに強みがあるファブレスメーカーの2つに分かれるため、委託する際は開発の段階でどんな点に悩んでいるのかを分析しておくといいでしょう。
そして、本稿の後半部で紹介した【株式会社Held(ヘルト)】は、長年のOEM事業で培った実績とノウハウを持っております。有効性と安全性が高い健康食品の開発をお考えでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。