Column
投稿日:2026年1月29日/更新日:2026年1月28日

目次
超高齢社会を迎える日本において、「健康」と「病気」の間にある“未病”の段階をどう整えるかは、長寿社会の最大の課題です。
先日参加したME-BYOシンポジウム2025(@Shimadzu Tokyo Inovation Plaza, 2025年11月5日)で、神奈川県モデルとして「未病(ME-BYO)」の考えを軸に、特に高齢期に現れやすいフレイル(虚弱)を早期に防ぐ取組を全県的に進めているという内容が紹介されました。
本記事では、神奈川県が展開する「未病×フレイル」対策の概要と、具体的な取り組み、ライフステージ別の試作などに加え、食・運動・社会参加を支えるサプリメント活用の提案例をあわせて紹介したいと思います。
神奈川県は、健康と病気を線引きせず、「心身の状態が連続的に変化するもの」として捉えています。つまり、“病気になる前の小さな変化”を見逃さずに整えることが、健康寿命の延伸につながるという考えです。
フレイル(虚弱)とは、加齢に伴って体力・筋力・栄養状態・社会的つながりなどが低下する中間的な状態。放置すると要介護状態に進む可能性がありますが、早期に気づき、生活習慣を整えれば改善できることがわかっています。
日本では、健康な状態から要介護状態への移行には“フレイル(虚弱)”という段階が存在するとされており、早期の対応が医療・介護コストを抑制する鍵とされています。神奈川県においても、少子高齢化・超高齢社会への備えとして、住民自身の“予防的行動”を促す必要性が訴えられています。
“未病”の視点を取り入れることで、単なる病気予防ではなく、いかにして“より良い状態”を維持・向上させるかという包括的な健康づくりが可能となります。地域・世代を問わず取り組みを展開することで、「病気になってから対応する」ではなく「衰え始めたら手を打つ」文化を醸成することができます。
県の取り組みは「食・運動・社会参加」の3本柱を基本としています。これらに加え、県では「ME-BYO BRAND」認定制度を通じ、未病改善に役立つ食品・サプリメント・サービスも推奨しています。
| 分野 | 具体的取組 | 内容例 |
|---|---|---|
| 食・栄養 | フレイルチェック/栄養講座 | たんぱく質摂取・オーラルフレイル対策 |
| 運動 | ウォーキング、筋トレ教室 | 体力・筋力維持を地域で支援 |
| 社会参加 | 通いの場・地域交流 | 孤立防止・心の健康維持 |
フレイル予防の三本柱(栄養・運動・社会参加)を続けやすくするために、サプリメントを補助的に取り入れることは有効です。以下は、科学的根拠にもとづく代表的な栄養素とその活用法です。
1)タンパク質(ホエイ・大豆・コラーゲンペプチドなど)
•高齢者では食が細くなりやすく、筋肉維持に必要なたんぱく質が不足しがちです。
•食事だけで足りない場合、プロテインパウダーや大豆ペプチド飲料の摂取もよいでしょう。
•厚生労働省も「1日体重1kgあたり1.0〜1.2g程度のたんぱく質摂取」を推奨しています。
2)ビタミンD・カルシウム
•骨の強度維持や筋力サポートに必須です。
•特に日光に当たる時間が減った高齢者ではビタミンD欠乏が多いため、サプリで補うと骨折予防や転倒リスク低下に役立ちます。
3)オメガ3系脂肪酸(DHA・EPA)
•魚を食べる機会が減った方の抗炎症・認知機能サポートになります。
•神奈川県の未病ブランドでも、海洋由来脂質を利用した健康食品が多く認定されています。
4)乳酸菌・食物繊維
•腸内環境を整えることで免疫・代謝・精神安定をサポートすることが報告されています。
•「腸の未病改善」は、県の健康プログラムでも重視されています。
1)BCAA(分岐鎖アミノ酸)・HMB
•筋肉合成を促し、運動の効果を高めます。
•高齢者の筋トレやウォーキングと組み合わせることでサルコペニア予防を強化します。
2)クレアチン
•筋力アップ・疲労軽減に効果的です。軽い筋トレや体操と併用することで「動ける身体」を維持することが知られています。
1)GABA・テアニン
•リラックス作用でストレスや不安感を軽減し、外出や交流への意欲を高めます。
2)アスタキサンチン・コエンザイムQ10
•抗酸化作用で脳疲労・眼精疲労を軽減します。
•認知機能の維持にも関連が報告されています。
3)ビタミンB群・亜鉛
•神経伝達物質の合成を助け、気力や集中力を維持します。
神奈川県が認定する「ME-BYO BRAND」には、未病改善に寄与する多様な製品があります。
例えば、DHA・EPA配合食品(海洋脂質由来)、乳酸菌や食物繊維入り飲料、健康データを活用した未病管理アプリなどがあります。
これらはすべて「医薬品ではなく、日常生活の中で未病改善を支えるツール」として位置づけられています。
神奈川県の「未病×フレイル」政策は、“まだ病気ではないけれど、少し気になる状態”に早めに気づき、生活習慣と地域の力で整えるという点が最大の特徴です。
そこにサプリメントを上手に組み合わせれば、栄養の不足を補い、運動効果を高め、社会参加の意欲を維持するといった相乗効果が期待できます。
ただし、サプリメントは医薬品の代替ではなく、生活習慣改善の補助です。バランスのよい食事・適度な運動・社会的つながりを基本に、自分の体調や目的に合った製品を選ぶことが大切です。
未病改善は、日々の積み重ねから生まれます。神奈川県の「ME-BYO」の取組をきっかけに、「自分の健康をデザインする」第一歩を踏み出してはいかがでしょうか?