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投稿日:2026年3月23日/更新日:2026年3月19日


機能性表示食品の広告、LP、販促物ルールとは?ー指摘されやすいポイントを解説ー
調べ事

はじめに

健康食品市場では近年、機能性表示食品を中心に商品開発やマーケティングが活発化しています。
一方で制度の運用は年々厳格化しており、パッケージ表示だけでなく、LP(ランディングページ)やチラシなどの販促物についても注意が必要になっています。
特に近年は、広告表現に対するチェックが強化されており、これまで問題にならなかった表現でも修正指導を受けるケースが増えています。

 

本記事では、機能性表示食品の広告や販促物を制作する際に知っておきたい内容を以下の項目で整理しました。
•パッケージとLPの表示ルールの違い
•広告で全文のヘルスクレームを書く必要があるのか
•最近指摘されやすい広告表現
•安全なLP構成の考え方

 

機能性表示食品とは

機能性表示食品は、企業の責任において科学的根拠を基に機能性を表示できる制度です。
制度は2015年に開始され、現在では多くの健康食品やサプリメントが届出されています。

 

この制度は、消費者庁が所管しており、企業は次のような情報を提出します。
•機能性関与成分
•科学的根拠(臨床試験またはシステマティックレビュー)
•安全性情報
•届出表示
この中で、特に重要なのが「届出表示」です。

 

届出表示とは

届出表示とは、機能性表示食品として表示できる正式なヘルスクレームです。一般的には次のような文章になります。
例:本品には○○が含まれます。○○には△△の機能が報告されています。
この表現が、機能性表示食品の機能説明の基本となります。
ポイントは、「効果がある」ではなく「機能が報告されている」という点です。

 

パッケージには届出表示全文が必要

機能性表示食品のパッケージには、以下の情報を記載する必要があります。
•届出表示全文
•機能性関与成分
•1日摂取目安量
•注意表示

 

これは、消費者が商品単体を見た場合でも、機能性を正しく理解できるようにするためです。つまり、パッケージでは届出表示を省略することはできません。

 

LP、広告、販促物では全文を書く必要があるのか?

結論から言うと、LPや広告では届出表示全文を書く義務はありません。
ただし重要なのは、届出表示の意味を逸脱してはいけないという点です。

 

つまり、表現を簡略化することは可能ではあるが、意味が変わる表現はNGとなります。

 

LP、広告、販促物でよく使われる表現方法

例えば届出表示が睡眠の質を高める機能が報告されていますの場合、LP、広告、販促物では次のような表現がよく使われます。
•睡眠の質をサポート
•睡眠の質を維持
•健やかな睡眠をサポート

このように、意味を変えない範囲で簡略表現を使うのが一般的です。

 

最近増えている安全なLP、広告、販促物の構成

最近は安全運用のため、LPの下部に届出表示全文を掲載する企業が増えています。

 

例:
【届出表示】本品には○○が含まれます。○○には△△の機能が報告されています。
この方法は義務ではありませんが、広告審査や景表法リスクを考えると非常に有効です。

 

指摘されやすいポイント

近年、広告表現のチェックは厳しくなっています。ここでは、実務で特に指摘されやすいポイントを紹介します。

 

① 効果があると誤認させる表現
機能性表示食品は効果が認められた食品ではありません。あくまで機能が報告されている食品です。そのため次の表現は注意が必要です。

 

【NG例】
•国が認めた効果
•科学的に証明された効果
•医師が認めた
•効果実証済み

 

【安全表現】
•機能が報告されています
•研究により確認されています

 

 

② 届出表示と違う意味になるキャッチコピー
広告で最も指摘されやすいのがキャッチコピーです。

 

届出表示:睡眠の質を高める

 

【NG例】
•朝までぐっすり眠れる
•熟睡できる
これらは効果断定とみなされる可能性があります。

 
 

③ ビフォーアフター表現
広告ではビフォーアフター表現も注意が必要です。
特に体重、血圧、血糖値、中性脂肪などの数値変化を強調する表現は、景品表示法の観点でも問題になる場合があります。

 

【NG例】
•劇的変化のグラフ
•Before / After写真

 
 

④ 機能性関与成分が分かりにくい
広告で多くの成分を紹介している場合、どれが機能性関与成分なのか不明確だと指摘される可能性があります。
そのため、LPやチラシなどには次のような表記を入れると安全です。
機能性関与成分:GABA

 
 

⑤ 摂取目安量と矛盾する使用表現
これは意外と見落とされるポイントです。
例えば・・・
1日2粒の商品で「朝・昼・夜に摂取」といった表現はNGです。広告でも摂取目安量との整合性が必要です。

 
 

⑥ 医薬品的な表現
機能性表示食品は医薬品ではないため、次の表現は使用できません。

 

【NG例】
•治す
•治療
•改善
•予防

 

【安全表現】
•サポート
•維持
•健やかに保つ

 

【安全な表現構造】
実務的に安全とされる構造は次のようになります。
① キャッチコピー
② 機能説明
③ 成分説明
④ 届出表示全文
⑤ 注意表示
この構成にすると広告審査でも通りやすくなります。

 

次の情報を掲載するのが最近のトレンドのようです。
【届出表示】本品には○○が含まれます。○○には△△の機能が報告されています。
【機能性表示食品】届出番号:○○
【注意】本品は疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。

 

まとめ

機能性表示食品の広告や販促物を作成する際は、次のポイントを押さえておくことが重要です。
•パッケージには届出表示全文が必要
•LPや広告では全文掲載の義務はない
•ただし意味を逸脱する表現はNG
•キャッチコピーは特に注意
•LP下部に届出表示全文を掲載すると安全

 

機能性表示食品の市場は今後も拡大が予想されますが、それと同時に広告表現のルールも厳しくなっています。
適切な表示を行うことで、消費者の信頼を得ながら長く販売できる商品づくりにつながります。